思案投首、香港MBA生活

元銀行員、現香港MBA学生がMBAについて、キャリアについて、私生活について等、彼此考えるブログ

香港PEファンド座談会に参加〜香港ファンド事情〜

相変わらず更新頻度が上がりませんが、

 

「そうだ、ブログ書こう!」とか、「部屋掃除しよう!」とか思うのは、

 

往々にして試験の直前だったりするんですよね。。。

 

 

記事の精度はともかくとして、なるべく気づいた事思った事をマメに書いて行くようにしなければ。内容は後からついてくる!はず! 

 

 

ということで、先日のエグゼクティブトークなるイベントの事を少し。

 

どこのMBAも同じかと思うけれども、HKUSTにも色々な学生クラブがある。

 

今回はその中の、Finance ClubとConsulting Club主催のExecutive Talkなるイベントで、某大手プライベートエクイティ(PE)ファンドの執行役員をお招きしての座談会。

 

この方は、コンサル業界からPE業界に転じた方で、どちらの経験も豊富ということで、Finance Club, Consulting Clubのジョイントイベントとして座談会を開催、スピーカーとしてお招きした経緯。

 

その中で、前々から気になっていた事を聞いてみた。

 

「香港や中国では、どのような状況にある企業がPEファンドに投資を要請するのでしょうか?日本のPEは、割とターンアラウンド(企業再生)系の案件が多いイメージがありますが、香港・中国では状況が違いますよね?」

 

で、回答はやはりある程度想定していた通りで、

 

「日本はある程度成熟しているマーケットなので、バイアウト案件(簡単に言うと、成長後期にある会社や痛んでる会社を丸ごと買って、再生したり、更に成長させたりして企業価値を高めたところで売却するケース)が多くある。」

 

「一方で、中国や東南アジアの案件はまだまだ成長過程にある企業が多いので、純粋に成長・上場に向けた資金需要による要請が多い。」

 

ふむふむ。とすると、VC(ベンチャーキャピタル。VCもPEの一種ではあるんだけど、ここは一般的に使われている通り、所謂ベンチャー企業に投資するのをVC、もうちょっと成長・成熟企業に投資するのをPEとしておく)との違いは?

 

「起業したばかりのスタートアップ(シード)よりは、もう少し大きい、上場直前くらいの会社をターゲットとしている。但し、特に中国においては、未上場企業投資にかなり色々なファンドが集中しているので、VCともよく競合することになる。」

 

ここで、他の生徒が良い質問。

 

ーーーそのような中国企業は、ファンドに対して「経営支援」を求めているのか、それとも単純に「金融支援」を求めているのか?

 

「良い質問だ。正直に言って、特に中国の成長企業は投資家の口出しを嫌う。黙ってお金だけ出して、という企業が多い。」

 

ーーーそうすると、単純に条件面だけでの競争になってしまうのでは?

 

「確かに条件面は厳しい事も多い。一方で、投資判断(目利き)の部分はファンドのノウハウや知識が集約されている部分。他社で出せない案件を、うちなら出せる、と判断する事もある。必ずしも、条件面での競争ばかりではない。」

 

 

うーむ、なるほど。

 

何れにしても、香港の金融業界というのは「売った買った切った張った」のイメージが強いなぁ、という印象。(金融業界は多かれ少なかれそうだと思うけど。)

 

ガッツリ経営陣送り込んで、膝詰めで会社経営の方向性を話し合って・・・っていう所謂「ハンズオン」スタイルのファンドっていうのは、少なくとも香港・中国エリアではあまりないのかな。

 

中国のVC出身の同級生曰く、「所謂ターンアラウンドとか、ディストレスト(破綻企業の再生とか)のマーケットは、中国では殆どプレーヤーがいないね。誰も手を出さない。」とのこと。

 

 成長マーケットではそれもそうかな、という感じ。

 

 

MBAが終わったら、コンサルやPEで、会社経営により深く関わって行く仕事がしたいなーというような事を考えているので、そうすると、(少なくともPEを志望するなら)やはり日本に戻って仕事を探した方が良いのだろうか。

 

まあでも、アジアのVCとかで働く機会があったら、それもとても面白そうだけど。

(英語も中国語もネイティブでない日本人が、アジアのVCでどれほどのバリューがあるのかは全然わからないけど。。。)

 

そんなインターンの機会がないかなぁ、と目下捜索中。

 

金融出身ではありますが、ガチムチのコマーシャルバンカーなので、香港ファンド事情に詳しい方いたら、色々教えて下さい。

 

では、明日の勉強に備えて寝ます。笑