思案投首、香港MBA生活

元銀行員、現香港MBA学生がMBAについて、キャリアについて、私生活について等、彼此考えるブログ

秋学期講義概要・前半 〜今更ですみません〜

今更ですみません。秋学期の授業サマリーをマネジメントだけ書いて満足してしまってたので、追加。

 

◯Management of Organizations

以下ご参照

マネジメント 〜テスト終わったのでざっくりサマリー其の壱〜 - 思案投首、香港MBA生活

 

◯Marketing Strategy and Policy

マーケティング戦略の基本について実践的に学習する。

授業の構成は基本的に2チームに分かれたディベートとMARKSTRATと呼ばれるマーケティングシミュレーションゲーム。

【ディベート】

事前に与えられたケースについて、戦略Aをとるべきか戦略Bを取るべきかについて、2チームでディベート。

我々のチームは、中国の某化粧品ブランドは、「ライフスタイルブランド(持っている事それ自体がステータスになるようなアプローチ)」を志向するべきか、「ファンクショナルブランド(機能面を訴求するアプローチ)」を志向するべきか、というテーマで討論。我々は「ライフスタイルブランド」側に指定された。

ディベートは残念ながら惜敗したものの、ディベート相手は南アフリカの弁護士率いるチームで、法廷のような臨場感のあるディベートになり、楽しかった!笑

クラスメートからも、私も負けじと「古美門先生(※)みたいで良かった」、とお褒め?の言葉を頂いたので満足。

(※堺雅人演じる、ドラマ「リーガルハイ」の主人公で、コミカルな辣腕(悪徳?)弁護士。中国でも人気ドラマらしい)

 

ディベート終了後は、お約束の答え合わせ、というか実際のケースはどうなったか、ということを踏まえてマーケティング戦略におけるフレームワークなんかを用いながら教授が解説。

 

ちなみに教授は陽気なフィリピン人のおじさん。ちょいちょい「これは下ネタか??」というギリギリの発言がある。笑

で、他のチームが割り当てられたディベートには、「バイアグラVSシアリス! シアリスが取るべき販売戦略は??」というものも。

コミカルなキャラクターの中国人のクラスメートが、性生活についての熱弁をふるう姿は、(内容は真面目なんだけど)クラスが爆笑の渦に。笑

(ケース自体は極めて真面目な内容ですので悪しからず。笑)

 

【MARKSTRAT】

INSEAD考案のマーケティングシミュレーションゲーム。あくまでシミュレーションのため、現実世界と異なる部分があるのは当然ながら、よく出来たゲームだと思う。

価格、生産量、製品特性、広告費用、顧客ターゲティング、等々様々な要素を検討し、7週間に渡って各チームで売上・利益等を競った。

結果は見事1位!!!

 

毎週各チームが戦略の詳細を決めて、システムにアップロード。翌週の授業中にその回の結果が公表され、どのチームがどういう戦略を取った結果、どうなったか、というのが解説される、という流れ。

最後には、自分のチームが各回で取った戦略とその結果を、講義で習ったフレームワークを用いながらグループレポートして提出。

 

◯Managerial Microeconomics

ミクロ経済。Xin Yuという中国人教授で、生徒からの評価がとても高い。非常に良く準備された講義という印象。

競争環境(独占市場、寡占市場、過当競争市場)毎の需要供給関係の分析と価格戦略、企業の競争優位の分析等がテーマ。

学部生時代にも学んだ科目なはずなんだが、あまり真面目な学生ではなかったのであまり覚えてなかった。。。汗

ただ、当時は机上の理論ばかりの内容で現実世界とのつながりが見えず退屈に感じていた記憶があるが、この授業は面白かった。

ケーススタディーを多く用い、また生徒の質問やコールドコール(突然指名されて発言を求められる)での発言から、現実世界での事例に講義の内容がどう適用できるかが活発に議論されていた。

ゲーム理論と価格競争の末に倒産を繰り返している航空業界の考察や、DELLコンピューターの競争優位(Competitive advantage)が実額でどの程度か、といった分析はオーソドックスだけどわかりやすくてよかったかな。

 

◯Financial Accounting

財務会計。とってもテンションの高い(高すぎる)台湾人女性教授が息を切らしながら熱弁をふるう。最前列に座ると教授が至近距離に詰め寄ってくる為、HP(ヒットポイント)をかなり消耗する。教授が僕の筆箱をクリッカーと間違えて取り上げた時は、もう絶命するかと思った。

IFRS(国際会計基準)とUSGAAP(米国会計基準)で主に講義される。

 

一応銀行出身なので、理解に苦労する事はなかったけど、バックグラウンドのない人には、それなりに大変だと思う。

覚えなければならない事も多いので、座学の要素がどうしても強くなるが、それでも毎回事例を用いて粉飾事例や倒産事例の分析がちりばめられている。

銀行員時代に、沢山の粉飾事例や倒産事例を研修で学んできたけど、万国共通だね。笑

少し懐かしい気分になりました。

 

◯Data Analysis

統計学。大体のMBA生が通る道のようなんだが、思いっきり「数学」の講義みたいで苦労した。。。ケーススタディーはほぼなし。。。

 

今になって思うのは、統計の概念って非常に適用できる場面が多いということ。座学の苦手な私は非常に苦労したけど、もっと統計を好きになれたら色々と面白いことがあったのではと思う。残念。

 

NUS(シンガポール大)の友人曰く、彼らのData Analysis講義はより実践的で、ビジネスの現場で活用される統計の概念をより実践的に学ぶ人気講義で、数学的要素は少なかったとのこと。

個人的には、そっちの方がMBA向きだと思うなぁ、というのが率直な感想。

 

 

秋学期前半はこんな感じでした。専門用語が多くてわかりにくかったらゴメンナサイ。汗